ロボット・ハンドリング機器

ハンドリング方式の選定

生産ライン重視
食品工場におけるロボット・ハンドリング機器の導入では、製品の重量、個数、形状、剛性などによって、「どの方式で製品を掴むか」の適切な選定が重要になります。

吸着式が適している場合もあれば、把持式(つかみ)でないと安定搬送ができない場合もあります。

また、食品工場では衛生性や清掃性も必須条件であり、ハンド部の構造が洗浄しやすいか、異物リスクがないか、消耗部品の耐久性は十分かといった視点も欠かせません。これらを十分に考慮せずにロボットを選定すると、運用コストの増加や停止トラブルの原因となります。

設置スペースの確保

コストパフォーマンス重視
食品工場にロボットを導入する際、既存工場と新設工場では検討ポイントが大きく異なります。

既存工場では、もともとのライン構成や柱・動線などのレイアウト制約が大きく、ロボット本体だけでなく周辺機器や安全柵、作業スペースを確保することが最大の課題となります。
無理に導入を進めると、作業性の低下や保守性の悪化につながるため、現場の制約を踏まえた精密な配置検討が不可欠です。

一方、新工場の場合は、初期段階から「ロボットを前提としたレイアウト設計」を行うことで、大幅な効率化が可能です。
ロボットの作業範囲、搬送方向、人と機械の動線、安全領域などを織り込んで計画することで、最適なライン構成が実現し、将来的な増産や設備更新にも柔軟に対応できます。

期待効果

  • 人手不足対応・省人化
  • 作業品質の均一化
  • 設備拡張時の柔軟性向上